歯科医院で時間が消えている4か所
歯科医院の仕事は、外から見ると「患者を診て治療する」の一言で説明されます。しかし実際に院内の時間を食っているのは、その前後にぶら下がった記録と確認と手配の作業です。ユニットの台数や保険診療の比率を問わず、多くの医院で共通しているのは次の4か所です。
- カルテの外にある記録が、紙と受付のメモとアプリに分かれている:電子カルテには入力しているのに、患者からの電話の内容、キャンセルの理由、まだ説明していない治療の選択肢といった「診療録に書くほどではないが忘れると困ること」は、受付の付箋とスタッフの記憶に残っている
- 来なくなった患者に気づく仕組みがない:治療の途中で中断した患者、定期検診の間隔が空いた患者、次の予約を取らずに帰った患者。予約表は「入っている予約」を見せる道具なので、入っていないことは見えません
- 期限のある院内の決まりごとが院長の記憶で回っている:職員への研修、医療機器の保守点検、放射線の量の測定、スタッフの免許や資格の更新。どれも「そういえば」と誰かが思い出したときに動き出している
- 材料の在庫と技工所への外注が、その場の勘で回っている:使い切りそうな材料に気づくのは切らしたときで、技工物が予定日に届いていないことに気づくのは患者が来る直前
この4つに共通しているのは、どれも歯科の専門性ではなく「日付と数と記録が、紙と付箋と個人の記憶に散らばっているせいで、誰かが定期的に思い出して確認しに行っている」という構造だという点です。どう診てどう治療するかの判断は人がやるとしても、集めて期限の近いものを目立たせるところは道具に任せられます。そして、この種の道具は電子カルテの入れ替えを待たなくても、業務を知っている本人が自分で用意できるところまで来ています。Claude Codeがどんなツールかをまだご存じない方は、こちらの入門記事から読むと以降の話がつかみやすくなります。同じ医療の現場という点ではクリニックの事務作業の効率化を扱った記事、在庫と期限と法定の記録が同時に走る事業という点では調剤薬局の在庫と期限の管理を扱った記事も業務の構造が近いので参考になります。
カルテの外にある記録を、患者と日付で串刺しにする
まず押さえておきたいのは、診療録そのものは法令が定める記録であり、扱いを軽くしてよいものではないという点です。歯科医師法第二十三条第一項は、歯科医師は、診療をしたときは、遅滞なく診療に関する事項を診療録に記載しなければならないと定めています。同条第二項は、その診療録であって診療所に勤務する歯科医師のした診療に関するものは、その診療所の管理者において、五年間これを保存しなければならないと定めています。診療録は電子カルテの中で完結させるべきもので、内製した道具で置き換える対象ではありません。
歯科衛生士の側にも記録の定めがあります。歯科衛生士法施行規則第十八条は、歯科衛生士は、その業務を行った場合には、その記録を作成して三年間これを保存するものとすると定めています。保存すべき期間が歯科医師の診療録と異なる点は、院内の記録の置き方を考えるときに意外と重要です。
そのうえで、医院を苦しめているのは診療録そのものではなく、診療録に書くほどではないのに忘れると困ることの置き場所がないという状態です。患者から電話で受けた相談、キャンセルの連絡とその理由、まだ説明しきれていない治療の選択肢、次回に確認すると決めたこと。これらは目的ごとに別の紙と別の頭に置かれ、結果として一人の患者の経過をつなげて見られる場所がなくなります。
ここで内製が効くのは、様式を統一することではありません。いま書いているものをそのまま材料にして、患者と日付で串刺しにできる状態を作ることです。患者・日付・用件の区分・受けたスタッフ・対応済みかどうかという最小限の項目に整理しておけば、「この患者に何を伝え残しているか」も「今週まだ折り返していない連絡」も、付箋をめくらずに取り出せます。受付で受けた電話の内容を型にして残す作りは電話の伝言を記録するツールの内製手順、日々の出来事を後から傾向として見たいものは日報を集める仕組みの内製手順が土台になります。
ただし、記録には保存の考え方を先に決めてください。歯科医師の診療録は五年、歯科衛生士の業務記録は三年と根拠が別に置かれているので、「院内の記録」とひとまとめにして同じ箱に入れると、あとで扱いに困ります。どの記録をいつまで残すかを一覧にしておく作りは書類の保存年限を管理するツールの内製手順にまとめています。診療に関する記録の具体的な保存方法と電子的な保存の要件は、所管の保健所および都道府県の担当課にご確認ください。
予約の空きと定期検診の呼び出しを、間隔の側から見張る
歯科医院の経営でもっとも痛いのは、患者が減ることではなく、来なくなったことに気づかないまま時間が過ぎることです。ここは道具がいちばん素直に効く場所です。
予約システムは「入っている予約」を見せる道具です。だから、治療の途中で来なくなった患者、次の予約を取らずに帰った患者、定期検診の間隔がいつもより空いている患者は、画面のどこにも出てきません。出てくるのは、患者側が思い出して電話をくれたときだけです。
内製で作るべきものは単純で、患者・最後の来院日・その時点での状態の区分・次に来てほしい目安の間隔・連絡したかどうかという5項目を並べた台帳です。そこから「最後の来院から目安の間隔を超えているもの」と「まだ連絡していないもの」を抜き出す。それだけで、気づかないまま離れていく人の数は目に見えて変わります。作りとしては、期限から逆算して声をかける対象を出すという点でフォローアップの連絡先を期限から抜き出すツールの内製手順が近い形で、予約枠の調整そのものは日程調整を進めるツールの内製手順が土台になります。
ここでひとつ、実務上の勘どころがあります。管理すべき日付は「次に来てほしい日」ではなく、そこから逆算した「声をかけるべき日」です。予約枠には限りがあり、声をかけてから来院までには必ず間があきます。台帳に持たせるのは希望する来院日ではなく、動き始めるべき日にしてください。この逆算は、まさに道具が得意とする種類の計算です。
あわせて、キャンセルと当日の変更も同じ形で扱えます。受けた日時・患者・理由の区分・振り替えの予約を取れたかどうかを残しておけば、「振り替えが取れていない人」がその日のうちに分かります。理由の区分を粗くでも残しておくと、どの曜日と時間帯に無理が出ているかも後から見えます。
ただし、患者への連絡の内容を機械に作らせないでください。誰にいつ何と声をかけるかは医院としての判断であり、相手のあるやりとりです。道具の役割は「そろそろ声をかける時期の人」を抜き出すところまでで、伝える文面と伝えるかどうかの判断は人が持ってください。この線を曖昧にすると、機械が出した文面を根拠にしてしまう習慣ができ、いちばん危険な形になります。
研修・保守点検・放射線の測定——期限のある決まりごとを台帳にする
歯科医院には、やるべきことが法令で決まっていて、抜けたことに気づく仕組みだけがないという作業がまとまって存在します。ここを台帳にするのが、内製でもっとも投資対効果の高い一手です。
実際に定められている内容を確認しておきます。医療法施行規則第一条の十一第一項は、病院等の管理者は、医療法第六条の十二の規定に基づき、安全管理のための体制を確保しなければならないとし、第一号で医療に係る安全管理のための指針を整備すること、第三号で医療に係る安全管理のための基本的な事項及び具体的な方策についての職員研修を実施すること、第四号で医療機関内における事故報告等の改善のための方策を講ずること、第六号で医療に係る安全管理に関する記録を整備することを挙げています。このうち第二号の医療安全管理委員会の設置と第五号の医療安全管理者の配置は、同項の括弧書きにより、病院、患者を入院させるための施設を有する診療所及び入所施設を有する助産所に限るとされています。無床の歯科診療所がどこまで求められるかは、この括弧書きの読み方で変わります。
同条第二項は、体制の確保に当たって講じなければならない措置として次を挙げています。第一号は院内感染対策の体制で、イの院内感染対策のための指針の策定、ハの従業者に対する院内感染対策のための研修の実施、ニの感染症の発生状況の報告その他の改善のための方策の実施が求められます(ロの委員会の開催は、こちらも入院させるための施設を有する診療所等に限られます)。第二号は医薬品安全管理責任者を配置し、イの従業者に対する医薬品の安全使用のための研修の実施と、ロの手順書の作成及び当該手順書に基づく業務の実施を行わせることです。第三号は医療機器安全管理責任者を配置し、イの従業者に対する医療機器の安全使用のための研修の実施と、ロの医療機器の保守点検に関する計画の策定及び保守点検の適切な実施を行わせることです。
放射線については、歯科医院にほぼ必ず当てはまる定めがあります。同条第二項第三号の二は、診療用放射線に係る安全管理の措置として、診療用放射線の安全な利用のための責任者を配置し、イの安全利用のための指針の策定と、ロの放射線診療に従事する者に対する研修の実施を行わせることを求めており、同項の括弧書きにより、この第三号の二はエックス線装置等を備えている病院又は診療所に限るとされています。エックス線装置を備えたときの届出については、医療法第十五条第三項が、病院又は診療所の管理者は、診療の用に供するエックス線装置を備えたときその他厚生労働省令で定める場合においては、病院又は診療所所在地の都道府県知事に届け出なければならないと定めています。
測定にも頻度の定めがあります。医療法施行規則第三十条の二十二第一項は、病院又は診療所の管理者は、放射線障害の発生するおそれのある場所について、診療を開始する前に一回及び診療を開始した後にあっては一月を超えない期間ごとに一回、放射線の量及び放射性同位元素による汚染の状況を測定し、その結果に関する記録を五年間保存しなければならないと定めています。そのうえで同項の括弧書きは、同項第一号に掲げる測定にあっては六月を超えない期間ごとに一回としており、第一号は、エックス線装置等を固定して取り扱う場合であって、取扱いの方法及び遮蔽壁その他遮蔽物の位置が一定している場合におけるエックス線診療室、管理区域の境界、人が居住する区域及び敷地の境界における放射線の量の測定を指しています。装置を固定して使っている歯科医院は、この第一号に当たるかどうかで頻度の読み方が変わります。
帳簿の定めもあります。同規則第三十条の二十三第一項は、管理者は、帳簿を備え、室ごとに装置の一週間当たりの延べ使用時間を記載し、これを一年ごとに閉鎖し、閉鎖後二年間保存しなければならないとし、ただし書きで、その室の画壁等の外側における実効線量率が同項の表に掲げる線量率以下になるように遮蔽されている室についてはこの限りでないとしています。この「ただし」に当たるかどうかは施設ごとの遮蔽の状況で決まるため、自院がどちらかは所管の保健所にご確認ください。
これらを並べて眺めると、性格は同じです。やるべきことと頻度は決まっていて、前回いつやったかの記録が散らばっているだけ。内製で作るべきものは、実施すべき事柄・根拠・頻度・前回の実施日・次の着手の目安・担当者という6項目を並べた台帳です。そこから「前回から間が空いているもの」と「担当者が決まっていないもの」を抜き出す。それだけで、指導の場面で記録を遡って青くなる事態はほぼ消えます。研修の実施と受講の記録は教育・訓練の記録を管理するツールの内製手順、ユニットやオートクレーブなど機器の点検は設備の保守点検を管理するツールの内製手順、スタッフの免許や資格の更新は許認可・免許の更新期限を管理するツールの内製手順が、それぞれ土台になります。
ただし、自院に何がどこまで求められるかの最終的な判断を、内製した道具の出力に委ねないでください。無床か有床か、エックス線装置の種類と設置の状況、地域の指導の運用によって、当てはめは変わります。道具の役割は「伝えられた期限が来ている」と人の目を向けさせるところまでで、適否の判定は所管の保健所と医院の管理者が持ってください。
材料の在庫と技工所への外注を、届く日の側から追う
歯科医院の在庫は、量が多いのではなく種類が多くて回転の速さがばらばらなのが厄介です。毎日使う消耗品と、特定の治療のときだけ開ける材料が同じ棚に並んでいて、後者は切らしたときに初めて気づきます。
ここも内製の狙いどころは限定的です。使用量を予測させたり発注量を機械に決めさせようとすると、たいてい外します。効くのは、品目・手元の数・発注の目安の数・前回発注日・取引先という最小限の項目で、目安を下回っているものを並べるところまでです。決めるのは人で、道具は棚を見に行く回数を減らすために使います。作りは在庫が減ったら知らせるツールの内製手順にまとめています。仕入れ値が取引先ごとに違う材料を扱うなら取引先ごとの価格表を管理するツールの内製手順も続きになります。
技工所への外注は、在庫とは性格が違います。ここで見たいのは数ではなく間に合うかどうかです。患者・依頼日・技工所・依頼の内容・先方から聞いた仕上がり予定日・その患者の次回来院日という項目を並べておけば、「次回来院日までに届く見込みがないもの」がその場で分かります。これは在庫の管理ではなく発注の進行管理で、作りは発注の進行を追うツールの内製手順が近い形です。予定日を過ぎても届いていないものを抜き出すだけでも、患者が来る直前に発覚する事態はかなり減ります。
なお、使用した材料や薬剤の管理そのものには医療機関としての定めが関わります。医薬品の安全使用については前節で触れた医療法施行規則第一条の十一第二項第二号ロが手順書の作成と当該手順書に基づく業務の実施を求めているとおり、手順は文書で先に決めるものであって、内製した道具で代替するものではありません。道具は、その手順が回っているかを外から見張るために使ってください。
機械に渡してはいけない判断の線引き
歯科医院には、ツールに渡してはいけない部分がはっきりあります。導入の前にここを決めておかないと、あとで大きな手戻りになります。
第一に、診断と治療方針です。これは条文が正面から禁じています。歯科医師法第二十条は、歯科医師は、自ら診察しないで治療をし、又は診断書若しくは処方せんを交付してはならないと定めています。画像や症状の記述を生成AIに読ませて所見を書かせ、それを診療の判断や患者への説明の材料にすることは、この条文の趣旨から外れます。生成AIに患者の状態を評価させないでください。生成AIは、それらしい文章を作ることに長けている一方で、事実と異なる内容を自信をもって出すことがあります。歯科医師法第二十二条は、歯科医師は、診療をしたときは、本人又はその保護者に対し、療養の方法その他保健の向上に必要な事項の指導をしなければならないと定めており、指導の内容そのものが歯科医師の職務です。内製する道具の役割は、記録と期限と在庫の見張りまでです。
第二に、医院のホームページや広告の文面です。ここは歯科でとくに事故が起きやすい領域です。医療法第六条の五第一項は、何人も、医業若しくは歯科医業又は病院若しくは診療所に関して、文書その他いかなる方法によるを問わず、広告その他の医療を受ける者を誘引するための手段としての表示をする場合には、虚偽の広告をしてはならないと定めています。同条第二項は、広告の内容及び方法が基準に適合しなければならないとし、第一号で他の病院又は診療所と比較して優良である旨の広告をしないこと、第二号で誇大な広告をしないこと、第三号で公の秩序又は善良の風俗に反する内容の広告をしないことを挙げています。生成AIに「患者が集まる紹介文を書いて」と頼めば、まさにここで禁じられている形の文章が返ってきます。訴求の強い言い回しを作ることこそ、生成AIが得意で、かつ医療広告としては最も危ない部分です。掲載する文面は人が書き、掲載の可否は医療広告に関する規制と所管の担当課の指導に照らして医院が判断してください。
第三に、保険請求の算定です。どの処置をどう算定するかは診療報酬の解釈が関わる領域で、点数や算定の要件は改定されます。生成AIに算定の可否を判断させないでください。道具に任せてよいのは、たとえば「レセプトの提出が済んでいない月がないか」「返戻が来た件で再提出の記録がないものはどれか」といった、手続きが済んでいるかどうかの見張りです。扱っているのは進行の管理であって、算定の判断ではありません。この線を引けるかどうかが、医院でツールを作るときのいちばん大事な分かれ目です。
第四に、患者の情報の扱いです。医院が持つ情報は、氏名や連絡先だけでなく、既往歴や服薬の状況という、きわめて慎重に扱うべき情報を含みます。試作の段階では、実在する患者のデータを使わず、形だけ同じにしたダミーで動かしてください。生成AIに何を入力してはいけないかの整理は生成AIに入力してはいけない情報の一覧に、院内で起きやすい漏えいの型と防ぎ方は情報漏えいを防ぐ社内ルールの作り方にまとめています。個人が特定できる情報を扱わない範囲でも、目の届かないところで道具が勝手に増えていくのは望ましくないため、誰が何を作ってよいかの枠組みは先に決めておくと安全です。考え方は部署ごとに増えるAI利用をどう管理するかにまとめています。
院長やスタッフが自分で作り始める進め方
「作れると言われても、プログラムを書いたことがない」という方がほとんどだと思います。実際のところ、いま非エンジニアが最初に越えるべきなのはプログラミングの壁ではなく、自分の困りごとを言葉で正確に説明するという壁です。Claude Codeのようなツールは、日本語で「こういう一覧があって、こう並べ替えて、こういう条件のものを抜き出したい」と伝えれば、その通りに動くものを組み立ててくれます。
進め方としては、次の順番をおすすめしています。
- 期限のある院内の決まりごとの台帳から始める:記録も呼び出しも在庫も一気に扱おうとすると必ず途中で止まります。判断の余地が少なく、頻度が法令で決まっていて、抜けたことがその場で分かる1つに絞る
- いまある一覧をそのまま材料にする:スタッフミーティングで使っている表も、事務室に貼ってある年間の予定表も、様式を変えずに読み込んで出力だけを増やす形にする。現場に新しい入力の型を押しつけない
- 見るべき行を絞るところまでにする:作ったその日から効くのは、たいてい「前回から一定の期間が空いているものを出す」「担当者が決まっていない項目を出す」といった機能です。良し悪しの評価や診療の判断に広げない
- 本番のデータを入れる前に線引きを決める:患者を特定できる情報を試作に使わない。何を持たせて何を持たせないかを、動かす前に文書にする
- 動いたらスタッフにも見せて、次を決める:机上で仕様を固めるより、動くものを1つ見せたほうが「じゃあこれも」という次の要望が具体的に出てきます
日々のやるべきことを束ねる形まで広げるならタスク管理ツールの内製手順が続きになります。この進め方を、自院の実際の業務を題材にして数日で一巡させるのが、AI CODEMYの研修の中身です。研修としての実施には人材開発支援助成金が使える場合があります。制度の要件や助成の内容は改正されることがあるため、生成AI研修に使える助成金の解説記事とIT導入補助金と研修の関係を確認のうえ、最新の情報は必ず所管の窓口でご確認ください。
まとめ:思い出す時間を、患者を診る時間に戻す
本記事の要点を整理します。
- 医院で時間を食っているのは、カルテの外にある記録、来なくなった患者への呼び出し、期限のある院内の決まりごと、材料と技工所の手配という4つ
- 診療録は歯科医師法第二十三条により五年間の保存が定められている。診療録は電子カルテで完結させ、内製するのはその外側の記録の串刺し
- 予約システムは「入っている予約」しか見せない。台帳が持つのは希望する来院日ではなく、声をかけるべき日
- 研修・保守点検・放射線の測定は根拠と頻度が定められている。実施すべき事柄・根拠・頻度・前回の実施日・着手の目安・担当者の6項目で台帳にする
- 在庫は数を予測させず目安を下回った品目を並べるまで。技工物は数ではなく次回来院日に間に合うかで見る
- 診断と治療方針、広告の文面、保険請求の算定は人が持つ。道具は手続きが済んでいるかの見張りまで
歯科医院は、法令で決まった記録と、来院の間隔と、材料と技工物の手配が同時に走っているという、めずらしく密度の高い職場です。だからこそ、思い出して確認しに行くだけの作業に一日のかなりの時間が消えています。そして、その道具をいちばんうまく作れるのは、どの患者がいつから来ていないか、どの材料がいつ切れそうかを知っている院内の人自身です。大がかりなシステムの入れ替えを待つより、自分たちで小さく作って育てるほうが速く、そして安く済む段階に来ています。
自院の記録・呼び出し・期限の管理を題材に、5日で内製できるチームへ
AI CODEMY は、5日間で社員が自分の業務課題を解決するツールを完成させる法人向け実践研修です。院内の研修と点検の台帳、定期検診の呼び出しの抽出、技工物の進行管理、材料の在庫の見張りなど、御院の実務をそのまま題材にハンズオンで進めます。まずは無料相談でお気軽にご相談ください。
無料相談(30分)本記事の業務の切り分けは、保険診療を行う歯科診療所の一般的な運営の流れをもとにした整理です。本文中の法令については、歯科医師法(昭和二十三年法律第二百二号)第二十条、第二十二条および第二十三条、歯科衛生士法施行規則(平成元年厚生省令第四十六号)第十八条、医療法(昭和二十三年法律第二百五号)第六条の五および第十五条第三項、医療法施行規則(昭和二十三年厚生省令第五十号)第一条の十一第一項・第二項、第三十条の二十二第一項および第三十条の二十三第一項を、e-Gov法令検索で2026年9月13日に確認しています。自院への当てはめ、安全管理の体制として求められる内容、エックス線装置に関する届出と測定および帳簿の要否、診療に関する記録の保存方法、医療広告として掲載できる内容、診療報酬の算定は、所管の保健所・都道府県の担当課および専門家にご確認ください。制度の内容は改正されることがあります。助成金の要件・助成率も同様です。



