情シス(IT部門)をClaude Codeで効率化|社内問い合わせ対応と内製の自動化

情報システム部門の業務をClaude Codeで効率化する様子を示すイメージイラスト

情報システム部門(情シス)は、社内の問い合わせ対応、アカウントや資産の管理、手順書の整備など、幅広い業務を少人数で回しているケースが少なくありません。一件一件は小さくても積み重なると大きな負担になり、本来注力したい仕組みづくりに時間を割けない——そんな悩みをよく聞きます。本記事では、情シスの定型業務をClaude Codeで効率化し、自分たちの手で社内ツールを内製していく進め方を、非エンジニア目線で解説します。

情シス業務をClaude Codeで効率化する全体像
図:情シス業務をClaude Codeで効率化する全体像

情シス業務とClaude Codeの相性が良い理由

情シスの業務には、繰り返し発生する定型作業と、社内のあちこちに散らばった情報を整理する作業が多く含まれます。これらはまさに生成AIが力を発揮しやすい領域です。Claude Codeは、ふだんの言葉で頼むだけで小さなツールや文書を作れるため、専任の開発者がいない情シスでも内製に踏み出しやすいという特徴があります。

  • 同じような問い合わせに、毎回似た説明を一から書いて返している
  • 手順書やマニュアルの整備が後回しになり、対応が属人化している
  • 資産やアカウントの一覧を、手作業で突き合わせて棚卸ししている
  • 少人数のため、担当者が不在だと対応が止まってしまう

こうした作業をツール化・文書化していくと、対応の品質が揃い、属人化も和らぎます。情シスは社内のITに詳しい立場でもあるため、自部門で内製のノウハウを蓄えれば、他部門の内製化を支える推進役にもなれます。中小企業が内製を進める流れは中小企業のAI内製化ロードマップでも整理しています。

Claude Codeで効率化できる情シス業務5つ

情シスの現場で効果が出やすい業務を、5つ挙げます。いずれも特別な開発環境なしに着手できます。

1. 社内問い合わせの一次対応。「パスワードを忘れた」「この申請はどこから」といった定番の質問に対し、よくある質問と回答をもとに下書きを返す仕組みを作れます。一次対応をツールに任せ、判断が要る案件に人が集中できます。問い合わせ対応ツールの作り方は問い合わせ自動対応ツールの作り方が参考になります。

2. 手順書・マニュアルの作成と更新。断片的なメモや過去のやり取りをもとに、わかりやすい手順書の下書きを作れます。表現を揃え、新しい手順への更新も頼めるため、整備の負担が下がります。

3. 資産・アカウントの棚卸し集計。複数の一覧を突き合わせ、登録漏れや重複、使われていないアカウントの候補を洗い出す作業を補助できます。最終確認は人が行う前提で、目視の手間を大きく減らせます。

4. ログや申請データの整理。大量の記録から、件数の集計や気になる傾向の要約を作れます。状況をつかむための入り口づくりに向いています。

5. 社内向けのお知らせ文づくり。システムメンテナンスや新しいルールの周知文を、伝えるべき要点を渡すだけで読みやすくまとめられます。社内向け文書の自動化は総務・バックオフィスの効率化とも共通します。

情シスでの始め方(3ステップ)

いきなり大きな仕組みを目指さず、小さく始めて広げるのが成功のコツです。

ステップ1:負担の大きい定型業務を1つ選ぶ。まずは「毎週必ず発生し、手順が決まっている」業務を一つ選びます。問い合わせの一次対応や棚卸しの集計など、効果が見えやすいものが向いています。導入手順はClaude Codeのはじめ方を参照してください。

ステップ2:小さく作って検証する。選んだ業務について、ふだんの言葉でClaude Codeに頼み、小さなツールや下書きを作ります。出てきた結果を実際の業務と突き合わせ、ずれていれば具体的に伝えて直します。正しく動くことを確かめてから本番に使うのが鉄則です。

ステップ3:手順を残して横に広げる。うまくいったら、操作の流れをメモに残して再利用できる形にします。情シスで型ができれば、社内ツールとの連携や他部門への展開へと広げられます。社内システムとつなぐ考え方はClaude CodeとMCP連携入門で解説しています。

使ううえでの注意点

情シスは社内データの中枢に近い部門だからこそ、扱い方には十分な注意が必要です。

機微な情報の取り扱いを徹底する。アカウント情報やログには、個人情報や機密が含まれます。何をAIに渡してよいかを社内ルールで定め、判断に迷うものは渡さない運用を徹底してください。守るべき基準は社内AI利用ガイドラインの作り方、入力を避けるべき情報は業務AI利用時の情報漏えい対策で整理しています。

最終確認は必ず人が行う。棚卸しの結果や問い合わせの回答は、そのまま使わず人がチェックします。とくにアカウントの削除など影響の大きい操作は、AIの提案を判断材料にとどめ、実行は人が責任を持って行いましょう。

情シスがルールの旗振り役になる。他部門が生成AIを使い始めると、情シスには安全な使い方を示す役割が期待されます。自部門で内製を体験しておくと、現実的なルールと支援を提供しやすくなります。

まとめ:情シスが内製の起点になる

本記事の要点を整理します。

  • 情シスは定型作業と情報整理が多く、Claude Codeでの効率化と相性が良い
  • 一次対応・手順書・棚卸し・ログ整理・お知らせ文づくりなどで効果が出やすい
  • 負担の大きい業務を1つ選び、小さく作って検証し、手順を残して広げる
  • 機微な情報の扱いを社内ルールで定め、最終確認は必ず人が行う
  • 情シスが内製を体験することで、全社の安全なAI活用を支える起点になれる

少人数で幅広い業務を担う情シスだからこそ、定型作業をツールに任せ、仕組みづくりに時間を戻す意味は大きいといえます。まずは身近な一つの業務から、Claude Codeでの内製を試してみてください。

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執筆:AI CODEMY 編集部 / 最終更新:2026年6月16日