アンケート集計ツールをClaude Codeで内製する手順|自由記述も自動で要約

アンケート集計ツールをClaude Codeで内製する流れを示すイメージイラスト

社内アンケートや顧客満足度調査の集計は、回答ファイルを開いて選択肢を数え、自由記述を一件ずつ読んで分類し、報告用にまとめる——という時間のかかる作業です。回答数が増えるほど、集計だけで何時間も溶けてしまいます。本記事では、回答ファイルを渡すだけで選択式の集計と自由記述の要約までこなすアンケート集計ツールを、非エンジニアがClaude Codeで内製する手順をハンズオン形式で解説します。プログラミングの知識は前提にしません。

アンケート集計ツールの処理の流れ
図:アンケート集計ツールの処理の流れ

なぜアンケート集計を内製するのか

アンケートの集計は、多くの部署で定期的に発生する作業です。とくに自由記述の扱いは負担が大きく、次のような困りごとが生じます。

  • 選択式の回答を、選択肢ごとに手作業で数えている
  • 自由記述を一件ずつ読み、似た意見をまとめる作業に時間がかかる
  • 集計のたびにフォーマットや切り口が変わり、過去との比較がしにくい
  • 担当者の主観で意見の分類がぶれてしまう

選択式の集計は表計算ソフトでもできますが、自由記述の要約は人手に頼りがちです。ここをツール化すると、毎回の集計が数分で終わり、しかも切り口を揃えて比較できるようになります。定型作業を自動化する考え方は繰り返し作業を自動化する進め方でも整理しています。

作るツールの全体像

今回作るのは、回答データを受け取り、集計結果と要約を出力する小さなツールです。流れは次のとおりです。

  • 入力:アンケートの回答が並んだ表計算ファイルを受け取る
  • 選択式の集計:設問ごとに回答数と割合を数える
  • 自由記述の整理:似た意見をまとめ、主な論点を短く要約する
  • 出力:報告にそのまま使える集計表と、要点をまとめた文章を書き出す

選択式の数え上げは正確さが命なので機械的に処理し、自由記述はAIの得意な「読んで要約する」力を活かす——この役割分担が肝心です。最初は選択式の集計だけを正しく出すところを目標にし、自由記述の要約は後から足すと無理なく進められます。入力データの扱いは表計算の定型作業を自動化するツールの作り方と共通する部分が多く、あわせて読むと理解が深まります。

用意するもの

準備するのは次の3つだけです。特別な開発環境は必要ありません。

  • Claude Code:指示を出すと、必要なファイルを自動で作ってくれます。導入手順はClaude Codeのはじめ方を参照してください。
  • アンケートの回答ファイル:設問が列、回答が行に並んだ表計算ファイルがあれば十分です。テスト用に数十件あると動作を確かめやすくなります。
  • 設問の一覧と知りたいこと:「どの設問が選択式か」「自由記述で何を知りたいか」をメモしておくと、Claude Code に意図が正確に伝わります。

個人情報を含む回答を扱う場合は、社内ルールに沿った取り扱いを徹底してください。業務でAIを安全に使う考え方は業務AI利用時の情報漏えい対策で解説しています。

Claude Codeへの指示と作成手順

ここからは、実際にClaude Code へ出す指示の流れを順番に見ていきます。専門用語は使わず、ふだんの言葉で頼むのがコツです。

第一段階:目的と入出力を伝える。「このアンケートの回答ファイルを集計して、設問ごとの回答数と割合を出すツールを作りたい」と目的を伝え、実際の回答ファイルを渡します。どの列がどの設問にあたるかを説明すると、Claude Code が土台のファイルを作ってくれます。

第二段階:選択式の集計を固める。まず選択式の設問だけを対象に、回答数と割合を出してもらいます。出てきた数字を、表計算ソフトの件数と突き合わせて検算します。合っていれば次へ、ずれていれば「未回答の扱いが違う」「複数回答の数え方を変えたい」と具体的に伝えれば修正できます。数え上げは正確さが何より大切なので、ここは念入りに確かめましょう。

第三段階:自由記述の要約を足す。選択式が固まったら、自由記述の設問について「似た意見をまとめて、主な論点を3〜5つに整理して」と頼みます。AIは大量の文章から共通点を見つけるのが得意です。出てきた要約を読み、実際の回答と照らして妥当かを確認します。気になる論点は元の回答に当たって裏取りするのが安心です。

第四段階:報告の形に整える。集計表と要約がそろったら、報告で使いやすい形に整えます。「設問ごとに表と要約を並べたい」「全体のまとめを冒頭に置きたい」といった要望も言葉で伝えれば調整できます。完成したら、別のアンケートでも同じ手順で使えるよう、操作の流れをメモに残しておくと展開が楽になります。報告書づくり全般の自動化は日報作成ツールの作り方も参考になります。

つまずきやすい点と回避策

はじめて内製する方が引っかかりやすいポイントを、先回りしてお伝えします。

選択式の数え方の検算を省くこと。未回答や複数回答の扱いで、件数が合わなくなることがあります。最初の集計は必ず表計算ソフトの件数と突き合わせ、数字が一致することを確かめてから本番に使ってください。

自由記述の要約を鵜呑みにすること。AIの要約は便利ですが、少数の重要な意見が丸められてしまう場合があります。要約だけで判断せず、気になる論点は元の回答に戻って確認する習慣をつけましょう。要約はあくまで「全体をつかむ入り口」と位置づけるのが安全です。

毎回ゼロから頼んでしまうこと。同じ集計を繰り返すなら、一度固めた手順を再利用するのが効率的です。操作の流れをメモに残しておけば、次回からは回答ファイルを差し替えるだけで集計が回ります。繰り返し使える形に整える発想は、内製で成果を積み上げる鍵になります。

まとめ:数え上げは機械に、要約はAIに

本記事の要点を整理します。

  • アンケート集計は選択式の数え上げと自由記述の整理に手間がかかり、内製の効果が出やすい業務
  • 作るのは「入力→選択式の集計→自由記述の要約→出力」の小さなツール
  • 用意するのはClaude Code・回答ファイル・設問一覧の3つだけ
  • 選択式は必ず件数を検算し、自由記述の要約は元の回答で裏取りする
  • 一度固めた手順をメモに残し、次回からは回答ファイルを差し替えるだけで回す

数え上げのような正確さが要る部分は機械的に、文章を読んでまとめる部分はAIに——この役割分担を押さえれば、アンケート集計は驚くほど短時間で終わります。まずは手元の回答ファイルを一つ、Claude Code に渡すところから始めてみてください。

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執筆:AI CODEMY 編集部 / 最終更新:2026年6月15日