広報×Claude Code|プレスリリース作成から分析までAIで効率化

プレスリリース作成や掲載実績の集計をClaude Codeで効率化するイラスト

プレスリリースの作成、メディアリストの更新、掲載実績の報告——広報・PRの仕事は、発信のたびに同じ型の作業がくり返し発生します。結論から言うと、こうした定型業務はAI、特にClaude Codeを使えば「下書きと集計」を大幅に自動化でき、広報担当者は企画と関係づくりに時間を使えるようになります。本記事では、広報の定型業務5つをどう自動化するかを指示の例文つきで紹介し、始め方と、トーン調整・事実確認を人が担うという運用上の注意点まで解説します。

AIが下ごしらえし広報担当が仕上げる分業の流れ
図:AIが下ごしらえし広報担当が仕上げる分業の流れ

広報・PRの定型業務はAIで「作成の8割」を任せられる

広報・PRの業務は、一見クリエイティブに見えて、実は「型」のある作業の比率が高い仕事です。プレスリリースには定番の構成があり、メディアリストは決まった項目の表であり、掲載実績の報告も毎月同じ形式でまとめます。型がある作業はAIの得意分野です。

ここで紹介するClaude Codeは、チャット型のAIと違い、言葉で指示するとファイルの読み書きや集計、文章の一括生成までこなしてくれるAIです。「過去のリリースを読み込んでお手本にする」「フォルダ内の記事一覧から実績表を作る」といった、手元のファイルをまたぐ作業を任せられるため、コピペ中心のチャットAI活用より一段深い自動化ができます。最初の構成案からたたき台の完成までをAIに任せ、人は最後の2割——トーンの調整と事実確認——に集中する。これが広報でのAI活用の基本形です。

Claude Codeで自動化できる広報の定型業務5つ

広報の現場でよくある5つの定型業務を、指示の例文つきで紹介します。例文はそのまま使うのではなく、自社の固有名詞や条件に置き換えてください。

1. プレスリリースの下書き作成

新サービスや提携の発表が決まったら、要点のメモと過去のリリースをClaude Codeに渡し、自社の型に沿った下書きを作らせます。ゼロから書くのと比べ、構成を考える時間がほぼなくなります。

「releasesフォルダの過去リリース3本を文体のお手本にして、添付メモの内容(発表内容・背景・提供開始日・コメント案)からプレスリリースの下書きを作って。タイトル案は5つ。メモにない事実は創作せず『要確認』と書いて」

「メモにない事実は書かせない」という一文が重要です。AIは空欄をもっともらしく埋めようとするため、創作を明示的に禁止しておきます。

2. メディアリストの整備

媒体名・カテゴリ・連絡先・過去の接点などを記録したメディアリストは、更新が後回しになりがちな資産です。Claude Codeなら、バラバラの形式で散らばった既存リストやメモを読み込み、項目をそろえた1つの表に統合する作業を任せられます。

「mediaフォルダにあるExcelとCSVのメディアリストを統合して。媒体名・カテゴリ・担当者・連絡先・最終接触日の列にそろえ、重複している媒体は1行にまとめて、元データのどちらから来たか分かる列も付けて」

3. 掲載実績の自動集計

「今月の掲載は何件、どの媒体に、どのリリース起点で」という実績報告は、毎月必ず発生する集計業務です。掲載記録のファイルから月次レポートのたたき台を作る道具を一度作っておけば、毎月はファイルを更新して実行するだけになります。

「掲載記録のスプレッドシートから、今月の掲載件数を媒体カテゴリ別・リリース別に集計して、先月との比較つきの報告メモを作って。数字はすべて元データの行を参照できるようにして」

4. SNS文案の一括作成

リリースを出したら、X・Facebook・LinkedInなどに合わせた告知文を作る——媒体ごとに文字数もトーンも違うため、地味に時間を取られる作業です。リリース本文を渡し、媒体別の文案をまとめて生成させれば、選んで直すだけになります。

「このプレスリリースをもとに、X用(全角140字以内・カジュアル)、Facebook用(300字程度・ていねい)、LinkedIn用(ビジネス調・英語版も)の告知文を各3案ずつ作って」

5. 社内報・社内向け発信の編集補助

社内報やイントラ向けのお知らせも広報の仕事になりがちです。各部署から集めた原稿の文体をそろえる、長さを整える、見出しを付けるといった編集作業は、Claude Codeに一括で任せられます。

「draftsフォルダの原稿5本を、です・ます調・1本400字程度にそろえて、それぞれにキャッチーな見出しを3案ずつ付けて。固有名詞や数字は絶対に変えないで」

始め方:過去のリリースを「お手本」として渡す

広報業務の自動化は、始めるための材料がすでに手元にそろっているのが強みです。過去のプレスリリース、掲載記録、メディアリスト——これらはすべてAIに渡す「お手本」と「データ」になります。まずは反響の良かった過去リリース3〜5本を1つのフォルダに集め、上の例文のように「これをお手本に」と指示するところから始めてください。

もう1つのコツは、最初から完成度を求めないことです。1回目の出力が6割の出来でも、「タイトルをもっと具体的に」「リード文に提供開始日を入れて」と対話で直していけば、数往復でたたき台は仕上がります。うまくいった指示文はメモとして残しておくと、次回からはそれを貼り付けるだけで同じ品質の下書きが得られ、チームの共有資産になります。

研修の現場でよくある質問が「うまい指示文が書けない」というものですが、実は広報の方はこの心配がほとんど不要です。日頃から「誰に・何を・どんなトーンで伝えるか」を言語化している職種なので、その整理をそのままAIへの指示に書けばよいからです。指示文の基本の型は業務で使えるプロンプトの書き方で解説しています。また、広報以外の部門でどんなツールが作れるかはAIで作れる業務ツールの実例が参考になります。

注意点:トーン調整と事実確認は広報担当の仕事

便利さの一方で、広報は「会社の名前で外に出す文章」を扱う仕事です。AIの出力をそのまま配信することは絶対に避け、次の原則を守ってください。

  • 事実確認は人が行う:日付・数値・固有名詞・引用コメントは、必ず一次情報と突き合わせます。AIはもっともらしい誤りを混ぜることがあり、リリースの誤記は訂正リリースという最悪の手戻りにつながります。
  • 最終的なトーンは広報担当が整える:自社らしい言葉選びや、ステークホルダーへの配慮は、会社と関係者を知る担当者にしか判断できません。AIの下書きは「8割の土台」と位置づけます。
  • 未発表情報の扱いに注意する:発表前のリリースは機密情報です。入力内容が学習に使われないプラン・設定で利用し、社内のAI利用ルールに沿って運用してください。

「AIが書いたから」は、誤りの言い訳にはなりません。下ごしらえはAI、責任を持つ仕上げは人。この分業を崩さないことが、広報でAIを使い続けるための条件です。

まとめ:定型作業を手放し、企画と関係づくりに時間を使う

本記事の要点を整理します。

  • 広報・PRは「型」のある定型業務の比率が高く、AIによる自動化と相性が良い
  • リリース下書き・メディアリスト整備・実績集計・SNS文案・社内報編集の5つはClaude Codeで効率化できる
  • 指示のコツは、過去のリリースをお手本として渡し、メモにない事実の創作を禁止すること
  • 事実確認と最終的なトーン調整は、必ず広報担当者が行う
  • 未発表情報は機密として扱い、学習に使われない設定で運用する

定型作業の時間を取り戻せば、広報の価値の源泉であるメディアとの関係づくりや発信の企画に、もっと力を注げるようになります。まずは次のリリースの下書きから試してみてください。

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執筆:AI CODEMY 編集部 / 最終更新:2026年2月26日