なぜSNS投稿の文案づくりを内製するのか
SNS運用は、一見すると軽い作業に見えて、実際には細かな手間が積み重なる業務です。担当者は次のような困りごとを抱えがちです。
- 同じ内容を、媒体ごとに文字数やトーンを変えて書き直している
- ハッシュタグや絵文字の付け方が、その日の気分でばらついてしまう
- 毎回ゼロから文章を考えるため、ネタ出しと推敲に時間がかかる
- 担当者が変わると、これまでの投稿の雰囲気が引き継がれない
こうした作業は「決まった素材を、決まった型に流し込む」性質が強く、ツール化と相性が良い領域です。要点さえ用意すれば、各媒体の体裁に整えるところはツールに任せられます。定型作業を見極めて自動化する考え方は繰り返し作業を自動化する進め方でも整理しています。マーケティング業務全般の効率化はマーケをClaude Codeで効率化する方法もあわせてご覧ください。
作るツールの全体像
今回作るのは、投稿の元ネタを受け取り、媒体ごとの文案を出力する小さなツールです。流れは次のとおりです。
- 入力:投稿したい要点(伝えたいこと・リンク・キャンペーン名など)を短く渡す
- 体裁の振り分け:媒体ごとの文字数の目安やトーンのルールに合わせて書き分ける
- 複数案の生成:同じ要点から言い回しの違う案を数パターン出す
- 出力:媒体ごとに整った文案と、ハッシュタグ候補をまとめて書き出す
大切なのは、自社らしい言葉づかいや守るべきルールを最初に決めておくことです。「禁止表現を使わない」「必ず一文目で結論を言う」といった方針をまとめておけば、誰が使っても一定の品質に揃います。最初はXとInstagramの2媒体だけを対象にして動かし、慣れてから媒体を増やすと無理なく進められます。広報視点での発信ルールづくりは広報・PRをClaude Codeで効率化する方法も参考になります。
用意するもの
準備するのは次の3つだけです。特別な開発環境は必要ありません。
- Claude Code:指示を出すと、必要なファイルを自動で作ってくれます。導入手順はClaude Codeのはじめ方を参照してください。
- 過去の投稿サンプル:これまでうまくいった投稿をいくつか集めておくと、自社らしいトーンを再現しやすくなります。
- 媒体ごとのルールメモ:「Xは結論を先に」「絵文字は控えめ」「使ってよいハッシュタグ」など、守りたい方針を書き出しておくと、Claude Code に意図が正確に伝わります。
キャンペーン情報や未公開の話題を扱う場合は、公開前の情報が外部に漏れないよう社内ルールに沿って取り扱ってください。業務でAIを安全に使う考え方は業務AI利用時の情報漏えい対策で解説しています。
Claude Codeへの指示と作成手順
ここからは、実際にClaude Code へ出す指示の流れを順番に見ていきます。専門用語は使わず、ふだんの言葉で頼むのがコツです。
第一段階:目的と媒体を伝える。「投稿の要点を渡すと、XとInstagram向けの文案をつくるツールを作りたい」と目的を伝え、過去の投稿サンプルを渡します。あわせて媒体ごとのルールメモを共有すると、Claude Code が土台のファイルを作ってくれます。
第二段階:トーンを自社に寄せる。出てきた文案を読み、「もう少しやわらかく」「自社では使わない言い回しがある」と具体的に伝えて調整します。良い例と避けたい例を見せると、狙いがぐっと伝わりやすくなります。ここで自社らしさが固まると、以降の文案が安定します。
第三段階:複数案と長さの調整を足す。トーンが固まったら、「同じ要点で言い回しの違う案を3つ出して」「Xは短め、Instagramは少し長めに」と頼みます。複数案があると、その日の状況に合うものを選べます。文字数の目安も伝えておくと、媒体の体裁に収まりやすくなります。
第四段階:使う形に整える。文案とハッシュタグ候補がそろったら、現場で使いやすい形に整えます。「媒体ごとに見出しを付けて並べたい」「そのままコピーできる形にしたい」といった要望も言葉で伝えれば調整できます。完成したら、操作の流れをメモに残しておくと、次回からは要点を差し替えるだけで投稿文がそろいます。
つまずきやすい点と回避策
はじめて内製する方が引っかかりやすいポイントを、先回りしてお伝えします。
事実確認をせずにそのまま投稿すること。AIが生成した文案には、日付やキャンペーン名などの細部が事実とずれて含まれることがあります。投稿前に固有名詞・数字・リンク先を必ず人の目で確認し、誤りがないことを確かめてから公開してください。
自社らしさのルールを決めないまま使うこと。守るべき方針を渡さないと、無難ではあるが自社らしくない文章が出てきます。良い投稿・避けたい表現の例を最初にまとめておくと、出力の質が安定します。ルールは運用しながら少しずつ足していくのがおすすめです。
毎回ゼロから頼んでしまうこと。同じ手順を繰り返すなら、一度固めた指示を再利用するのが効率的です。操作の流れをメモに残しておけば、次回からは要点を差し替えるだけで複数媒体の文案が回ります。繰り返し使える形に整える発想が、内製で成果を積み上げる鍵になります。
まとめ:要点づくりに集中し、整える作業はツールに
本記事の要点を整理します。
- SNS投稿は媒体ごとの書き分けに手間がかかり、内製の効果が出やすい業務
- 作るのは「要点の入力→体裁の振り分け→複数案の生成→出力」の小さなツール
- 用意するのはClaude Code・過去の投稿サンプル・媒体ごとのルールメモの3つだけ
- 自社らしさのルールを先に決め、投稿前に固有名詞や数字を必ず確認する
- 一度固めた手順をメモに残し、次回からは要点を差し替えるだけで回す
担当者は「何を伝えるか」という要点づくりに集中し、媒体ごとに整える作業はツールに任せる——この役割分担を押さえれば、SNS運用の負担は大きく軽くなります。まずは手元の投稿ネタを一つ、Claude Code に渡すところから始めてみてください。
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